眠り姫はひだまりで
でもなんだか、とっても暖かかった。
このぽかぽかな空き教室と、隣で眠るひだまりの王子様。
…なんて心地よい。
*
昼休みが終わったあと、急いで教室に戻ると、まだ先生は来ていなかった。
教室はざわざわしているけど、たぶん誰かが『先生来た!』とか言ったら、みんな静かになるんだろうなぁ。
とりあえず、みんなしゃべってるから、私は斜め前の大和に声をかけた。
「大和っ」
呼ぶと、こっちを振り向く、大和。
「ん?」
「あのね、誕生日にくれた枕!すっごく寝心地いいよ!」
お陰で遅刻しかけたし。
ミオに言った時のようなテンションで言うと、大和は苦笑したよーな笑いをした。