眠り姫はひだまりで
中庭で、王子様と
「色葉、ごめん!今日裕也くんとお弁当食べることになっちゃって…」
次の日。
私にしては珍しい、みんなと同じ時間帯に登校してきた朝。
教室に入ってきた私に、ミオは申し訳なさそうに手を合わせた。
「えっ…ほ、ほんとに?」
裕也くん。
このあいだ純くんたちと遊んだとき、ミオといい感じだった二組の男の子だ。
ミオは少し照れ臭そうに、「昨日メールで……」とかなんとか。
…メール、してたんだ!
じゃあ、ふたりは結構うまくいってるってコト!?
私は沈んでいた顔を明るくさせると、「やったじゃん!」とミオに笑いかけた。
「よかったねえ!頑張ってね!」
「…う、うん…ホント、ごめんね、色葉」
ミオは少し嬉しそうな顔をした後、やっぱり申し訳なさそうに、謝ってくる。