眠り姫はひだまりで
…ちょっとだけ、残念だけど。
親友の恋がうまく行こうとしてるのに、私が邪魔しちゃあかんでしょう!
「気にしないで!私今すっごい嬉しいんだから、ね!」
笑うと、ミオも眉を下げて笑い返してくれた。
「…ん。ありがと、色葉」
「うん!」
あれだったら、理紗ちゃんたちと食べて、とミオが言う。
理紗ちゃんたちは、私がいつも空き教室へいったあと、ミオがよく一緒にお弁当の続きをしてる子達。
私自身も、ミオの次によく話すグループの子達だから、一緒にご飯を食べるのは全然構わないんだけど。
「…うん。わかった」
私は小さく笑って、席についた。
…ホントは、昨日のこと、ミオに相談したかった。
でも、仕方ないよね。
せっかく綺麗なミオが、やっといいなって思う人見つけたんだから。
応援、しなくちゃ。
私は担任の先生が教室に入ってくるのを、ぼうっと見ていた。
*
昼休み、私は理紗ちゃんたちに声をかけることなく、教室を出た。