眠り姫はひだまりで
けどさ、でもさ。
…大和はきっと、そんなつもりじゃない。
大和は至って、今まで通りだ。
優しい優しい、大和のまんまだ。
…なのに、私は小さな変化にさえ、びくびく怯えて。
情けないったら、ない。
ごめんね、大和。
ほんと、ごめんね………
「………色葉?」
…え?
頭上から聞き覚えのある声がして、私は顔を上げた。
見えた顔に、目を見開く。
「…じゅ、んくん」
それは、私の頭の上にある窓から顔を出した、王子様だった。