眠り姫はひだまりで
そのお菓子の他に、被服部がデザインしてつくる衣類とか、美術部が描いた絵とか、写真部のつくった写真集とか。
とにかくうちの学校の文化部が今頑張って、商品をつくってくれているらしい。
私達はそれらの材料とかの手配と、当日のバザーに向けての看板作り。
あと文化部がつくるものだけじゃ足りないから、うちの学校の生徒から要らないものとかを持ち寄ってもらって、それを集めるお仕事。
それらをするのが仕事なんだけど、これがなかなか難しい。
三年生は受験の大事な時期だから、準備も当日の仕事も、ほぼ有志。つまりは、来ない。
となると二年生と一年生で頑張るしかないんだけど、各六クラス二名ずつのバザー委員。
ひとりひとり、仕事が多いのです。
今は大きな看板をかれこれ四十分ほど、私と大和、あと三組の委員のひとたちで塗っているんだけど。
「もぉー、看板デカ過ぎ!おわんなーい」
三組の可愛らしい女の子が、緑の絵の具のついた筆を持って、伸びをする。
男子のほうも、だいぶ飽きてきているようだった。