眠り姫はひだまりで
「わ、私真剣に言ったんだよっ!」
「うん、わかってるよっ……」
…わ、笑うなぁぁ…!
純くんは「あー面白い」なんて言いながら、私を見る。
「いいんだよ。結果、引かれはしなかったんだし。むしろ、これから好きに騒いでいいって考えたら、よかったかなって」
「色葉のおかげ」、なんて言われて、何も言えなくなる。
「…ほ、ほんと、よかったの?」
「いーの。実際色葉と騒ぐときみたいなの、他の人の前では我慢してたしさ」
…やっぱ、私の前でだけ、だったんだ…
うう、やっぱ結構残念なよーな。
けど、純くんにとってよかったんなら、こんなこと思っちゃダメだよね。
「それなら、よかった」
「ん」
とぼとぼと、帰り道を並んで歩く。
明るい純くんの横顔を見て、私も嬉しくなった。
*
それから、バザーでバタバタとしていたら、日々は忙しく過ぎて行って。