眠り姫はひだまりで
ていうか、この状況からして、色葉はベッドで寝てるんだろーか。
悶々としながら、話を盗み聞きしてるあたしって、最低。
だって、親友の恋路において、大切なところですしね?
「…色葉のこと、彼女にしようとか、考えてるんじゃないの?」
…えっ。
佐伯くんの言葉に、水野くんはさすがに「はぁ?」という声を上げた。
「思ってねーよ。…つーか、なんでさっきからそんなケンカ腰なわけ。俺、大和になんかした?」
え、なんもなかったの?
なのに、佐伯くんはそんな質問責めなの?
益々わかんなくなって、あたしは眉を寄せた。
ふたりが今どういう状況で、どんな顔して会話してるのかはわかんない。
けど、よくない雰囲気だってことは、わかる。
「…純にそんな気がないなら、いいけど」
…佐伯くんは、やっぱり色葉のことがすき…?
だから、こんなこと言ってるの?