眠り姫はひだまりで
その目は、穏やかに寝息をたてる色葉を映していて。
…今、なに考えてるの。
なにを思って、その目に映しているの。
安らかに眠る、お姫様を。
「…悩みがあるなら、聞くよ。お父さん」
眠り姫の寝顔を眺めながら、ぽつりと呟く。
ちら、と大和のほうを見ると、目を見開いてあたしを見ていた。
「…どしたの」
「…え、いや。びっくりして」
「悩みがあるなら聞きますよって言ってんのー。なんか文句あんの」
「ないです」
「よーし」
…て、なんだこの会話は。
いまいち意図が伝わらないなぁと思っていると。
「………ん」
お姫様が、ゆっくりと目を開けた。