眠り姫はひだまりで


あらら、喋る声がデカかったかな。

色葉はまだ開けきれない目を動かして、あたしと大和を交互にみた。

「大和と…ミオ…?」

どうやら、あたしがここにいることが、不思議らしい。

まぁ、仕方ないかぁ。


あたしは目が覚めるように、と色葉の頬を軽くつねった。

「あんたが倒れたって聞いたから、来てあげたのー」

少し唇を尖らせると、色葉が目を見開く。

「あ、ちなみに僕もね」

心配になって来たよ、と大和が笑う。


「……………」

すると何を思ったのか、色葉の目にじわじわと涙が溜まっていった。

「えっ!?なんで泣く!」

「い…いや…なんか…あ、ありがとう………」

一度鼻をすすって、色葉は涙を手で拭う。

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