眠り姫はひだまりで
はは、と苦笑いすると、純くんは飲み終わったおしるこのカップをゴミ箱に捨てて「じゃあ」と言った。
「せっかくだし、一緒にまわる?」
…えっ。
「ぅえっ!?」
一緒に!?
「嫌ならいいけど」
「いやいや滅相もない!」
なにそれ、と楽しそうな笑みをされる。
い、い、一緒にまわるって…!
私は、冷めてきたおしるこをぐいっと飲み干した。
「じゅっ、純くん、女子から隠れてたんでしょ!?私とまわってたら、誤解される…」
すると、純くんは私のパーカーのフードを、私の頭にかぶせた。
さらに、自分もパーカーのフードを被る。
「まぁ、バレるのも時間の問題だろうけどね」
そしてニヤッと笑うと、彼は私の手を掴んだ。
「行こ?」
…う、わぁあ。
目の前が、チカチカする。