眠り姫はひだまりで



「「……………」」


お互いに何も言えなくなって、顔も見れなくなって。

…ハタから見たら、私達はどんな感じなんだろう。


私は純くんを見て、さっきより溶けた苺のソフトクリームを差し出した。


「…食べる?」


純くんは困ったように眉を下げて、そしてへな、と笑った。

「どーも」

私の手首を掴んで、そのまま口に運ぶ。


…もうなんだか、どこもかしこも熱い。

おかしいな、冬なんだけどな。


純くんはソフトクリームから口を離して、無邪気に笑った。


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