眠り姫はひだまりで


「せんせー、クッキーどうしたらいいですかー?」


ほら、と見せると、先生は笑って「食べていいよ」と言った。

「えっ、いいんですか?」

「それは段ボールにいれても仕方ないものだしね。せっかくだし食べな」


わー、いいのかな。

じゃあ、ちょっとひとくち、いただこうかな。

一応、お片づけ中だし。

スペースの隅で、こそっと隠れる。

可愛らしくラッピングされた袋の中から一枚、クッキーを取り出した。

残りは、家で食べよう。


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