眠り姫はひだまりで
私の大切なひと
*ミオside*
昼休みの終わるチャイムが鳴って、あたしは教室を見回した。
一緒に話していた理紗ちゃんたちは、次の授業の準備を始めている。
「……」
教室のドアを見つめるけれど、その姿は一向に現れない。
…いつもなら、授業が始まる前に戻ってくるのに。
「色葉、戻ってこないね」
理紗ちゃんは心配そうな目をして、あたしを見た。
「うん…………」
どーしたんだろう。
水野くんに会って、元気な顔で戻ってくると思ってたんだけどな。