眠り姫はひだまりで
え、だってこれ…………
あ、えっと、な………んか……
思考が。
追いついてくれない……………
数十秒。
唇が離れて、開かれた二重の綺麗な瞳。
純くんは、ただただ彼をぼぉっと見つめる私を、しばらく見て。
そして。
「もうパシリにはなんなくていーよ」
耳元でそう言って、目を見開いて純くんを見ると、爽やかな笑顔を浮かべた。
「じゃ、口止め料ご馳走様でした」
と言って立ち上がり。
ボー然とする私を置いて、教室のドアの前で手を振って。
ガラガラ…………
教室を、出て行った。