眠り姫はひだまりで
大好きな王子様へ
「……………」
こんにちは、松本色葉です。
ただいま、二組の教室がある別館にひとりで来ています。
いつもより早く起きて、こうやって廊下を歩いているのです、が…
「……………」
見られている。
じろじろと、いろんなひとに見られてる。
なんか見たことあるけど誰だっけ、みたいな視線!
私、別館に行くことってあんまりないから。
そんなに知り合いもいないし、なんだか別世界みたいで、ドキドキする。
ドキドキっていうのは、ワクワクとかじゃないほうね。