眠り姫はひだまりで


「あ、あのね………」

「うんうん」

ミオは、まだかまだかと私の言葉の続きを待ち構えている。

うぅ。はずかしぃよぉ~

 
「き………」


「き?」

 

「ききき」「………ききき?」

 

「…………きっ…」


「だぁあぁああぁもう!!」


なかなか言わない私に、しびれを切らしたのか、ミオが声を荒げた。

 
「なに!?なんなの!?早くいーなさいよ!!焦れったい!」

「ごごごめん!だって、なんか恥ずかしいんだもん!」


「いーから!」

「うぅううぅ~」

 
ミオが恐い!これ以上怒らせたら、私の命が危ない!


「………っあぁ、あのね……」

「うん」


…めっちゃ睨まれてる。


「き………」「き」


あーもう!言っちゃえぇ!!


「きききき、キスされたのぉ!」


ヤケになって言ってみた。


すると、ミオは驚くのも一瞬、目をキラキラ輝かせ始めた。


「あ………あの水野くんと?色葉が?すごいじゃんかぁ~!で?で?なんでされちゃったの?」






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