眠り姫はひだまりで
「じゃー誘導ってことで、手、つないでい?」
「あ、そか……いーよ」
ぱしっと手を繋がられる。
………葉くん、彼女とかいなかったよね。
手ぇ繋いでも大丈夫だよね………?
「よーし、んじゃ教室出るよー」
ガラガラ………とドアを開ける音がする。
今私は、なんとか目が開いてる状態。
でもフラついてて、誰かについててもらわないと歩けない………。
「ろうか出たよー。あ、右進んでね」
葉くんの明るい声がする。
「はーい…………」
葉くんの声に従いながら、なんとか歩く私。
私の手を引いて、ちょっとずつ声をかけてくれる葉くん。
そんな感じで、私達は調理室へ歩いていった。