眠り姫はひだまりで


あぁあありえない。

まさかの二連発を食らった……!

 
そして、毎度だまされる私も私だ。

けど、私だっていつまでも、やられっぱなしじゃ気が済まない!

 
「あ。あれ、すねちゃった?」


机ベッドに座って、私を見る。

「………ふんだ。純くんなんか知らないもん……最悪ドS男ぉー………」

 
「……………………」


………あれ、黙った?

こ、この空気なら真面目に話しできるかも…………!


「…………じゅ、純くん!」


「…………何?」


あ、あれ。不機嫌モード?

 
「な、なんであの時キスしたの……?」

 
「……………したかったから?」


…………なんか、いつもの純くんじゃなくなった。

こう……クールというか。気だるそうなカンジの…………

これはこれでかっこい………ではなく。


「し、したかったからって、なにさ」

 
「……………だからさぁ」


ぱしっ。

腕をつかまれ、引き寄せられた。


ドサッ…………

机ベッドに座ってる純くんの腕のなかに吸い込まれて…………

 
…………抱きしめられた。




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