眠り姫はひだまりで

……………え。


えぇ!?


「ちょちょちょ純く………っ!?」


「………なぁ」


こ、声のトーンが違う!

低い!どーしたの!?


「なななに……………?」


訊くと、純くんは私と目をあわせて、言った。


「………誰?あいつ」


「…………あいつ……?」


誰の事言ってるの?

あいつって…………?


「色葉がここに来る途中、男に手ぇつながれて歩いてたじゃん」


……………え………


それって………


「葉くんのこと…………?」


「………ようくん?」


 
めっちゃ「はぁ?」って顔、してるんだけど…………

なんでこんなに不機嫌なんだろう?


 「ふ~ん……………」


意味ありげにそう呟いて…

 
 
純くんは、一層強く私を抱きしめた。


 
………きゃぁああぁあぁあ……!!



< 81 / 587 >

この作品をシェア

pagetop