シンデレラストーリー
でも、一つ変わらないことがあった。
それは…俺の性格。
兄ちゃんみたいに、明るくなりたいと何度思ったことだろう。
スーパーヒーローになりたい。
俺はずっと思っていたことを、真知子さんにさりげなく相談した。
すると真知子さんが提案してくれたのは習い事だった。
「お兄ちゃんは秀才くんだから、修哉は、身体を動かすこととか
やってみたら?」
そこで出会ったのが、ダンスだった。
俺はダンスの世界にのめり込んでいった。
ジャズ、バレエ、ヒップホップ…
ロックにハウス…
ダンスが俺を変えてくれた。
「お兄ちゃんと、修哉くんは兄弟だけど、まったく別の人間なのよ。
別に、お兄ちゃんみたいにならなくたっていいの。
勉強が出来なくたっていいの。
私は、あなたがあなたらしく生きてくれれば、
それでいいのよ。」