シンデレラストーリー
りかこはそのまま部屋を出て行った。
そして、それを追いかける様に、俺は扉をすり抜けた。

一階にあるリビングにつくと
りかこは慣れたてつきで夕食の支度を始めた。

一人分のご飯に
一人分のサラダ…。

「りかこ…お父さんとか、お母さんは?
一緒に夕飯食べねーの?」

「うち、そういう家庭なんで」

俺もそうだった。
そう言いたかった。

真知子さんがくる前まで、俺は一人でご飯を食べてた。

毎日一人でご飯を食べる虚しさと切なさ。

「わかるよ…」

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