俺様彼氏の説明書



大切なことを気付かせてくれた



無駄なことなんて何もない



私は私のままでいい



そう言って背中を押してもらった気がした



だからもう泣いたりしない



斗真くんにもう一度ぶつかって行けばいい



私はそう決心して振っていた手を強く握りしめた



そして不意に後ろを振り向く



そこには斗真くんがいつの間にか帰ってきていて、こちらをジッと見つめていた



手には本を持っている



美桜ちゃんに渡されたんだろう…



きっと好きな作家さんの本だ







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