俺様彼氏の説明書



美桜ちゃんの甘く高い声が響く



何かひどくイライラした口調で怒鳴っている



続いて斗真くんの低く落ち着いた声も聞こえた



「だからわかったって言ってるだろ、大きな声出すなよ」


「わかってませんよ!本気なんです!私、本当に斗真先輩のことが好きなんです!」



━━━━━え!?




「私、入学した時からずっと憧れてたんです…」



ちょちょちょ



ちょっと待ってよ



これって…



「だからあの時、図書室で斗真先輩の寝顔見た時も気持ちが抑えられなくて」



告白?



美桜ちゃんは自分の想いを必死で斗真くんにぶつけ続けている



でも斗真くんは何も答えない



顔が見えないせいで恐い



どうなるの…







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