俺様彼氏の説明書
思い出した…
私は私の頭を撫でている斗真くんの左手と、私の服の中に入っている斗真くんの右手を同時にガッシリ掴むとそのまま勢いよく斗真くんの方に押し返した
斗真くんは私のその行動に驚いて顔を上げると、うんざりした顔をして見下ろしている
「またダメなの?」
またって…
しかもそんなに露骨にうんざりした顔をしなくても…
「いつまで待てば菜々子は俺のモノになんの?」
そんなこと言われても…
今日は斗真くんが悪いんじゃん
図書室であんな場面見せられて
そんな気分になれないよ
私はそれを言おうと重い口を開こうとしたけれど
先にジワジワと涙が込み上げきて、気持ちを抑えることが出来ずに泣き出していた