俺様彼氏の説明書



断った時も、全然怒ったりしなかった



それどころか、これからも友達でいて欲しいとまで言われて思わず泣きそうになった



あの後、斗真くんと付き合いだして、あっと言う間に噂が広まったから彼の耳にもすぐ入っただろう



どんなに傷つけたかと思うと胸が痛んだ



「この間…倉田さんが聞きたいって言ってたCDなんだけど…」


「え、あ〜…」


「これ…録ったから、よかったら」


「え?くれるの?ありがとう!」



私が笑うと佐藤くんも優しそうな顔で笑った



いつか彼にも素敵な彼女が出来るといいな



ううん、こんなに優しいんだからすぐ出来るよね



私はもう一度お礼を言って、図書室に向かって再び歩き出した





ドキンッ━━━!!






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