俺様彼氏の説明書




秘技テレパシー!!



斗真くんの悪口を睨み付けながら必死で送りつける



するとそれが通じたのか、それとも鼻息が荒すぎたのか


とにかく斗真くんが本から顔を上げた



「あれ?いつ来たの?」


「よし!ためてたMP消費」


「は?」



ってふざけてる場合じゃないの



問題はあなたの隣よ



私はそういう意味を込めて再び睨む



斗真くんはやっと自分の隣にいる美少女に目をやった



「は?お前もいつの間に…」


「斗真先輩、こんにちは」


「うざい…向こう行け」



斗真くんは心底、嫌そうな顔を美桜ちゃんに向けている



すると美桜ちゃんは眉をハの字にしにて悲しそうな顔をした



あ…


なんか可愛そうかも…


斗真くんの言葉がなぜか自分の胸に刺さる



もし私が斗真くんと付き合っていなかったら、私もあんな言い方されるのかな?



自分以外の人に冷たくしている彼って普通嬉しいはずだし、それを望んでいたのに



悲しくなるなんて…



やっぱり片思いが長すぎたな…




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