俺様彼氏の説明書




その話しは嘘ではないみたいで、美桜ちゃんは斗真くんの好きなその作家さんのことをすごくよく知っていた



その作家さんの好きな作品から始まって、どんどん話が展開されていく



斗真くんは美桜ちゃんの話を聞きながら、夢中でその作家について語っている



少年のような瞳



その顔を見ると、その作家さんがどれだけ好きなのかがよくわかる



斗真くんのこんな顔…初めて見るかも…



本をよく読むとは思っていたけど、私は特に興味もなくてそのことに触れたこともない




これって共通の趣味ってやつ?



斗真くんはいつしか美桜ちゃんに完全に打ち解けているように見えた



私の存在なんかすっかり忘れちゃって…



なんか…


すごい悲しくなってきたかも…





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