俺様彼氏の説明書



「何してんの?」



その聞き覚えある声にドキリとして顔を上げる



手首を掴んでいるその人は、ひどく怒っているように見えた



「斗真くん…!」


「なんで突然いなくなるの?」



う…


そりゃそーだよね


そりゃ怒るよね



さっき美桜ちゃんと話してたいた斗真くんからは想像できないぐらい冷たい目



私は斗真くんの様子を伺いながら謝罪を口にする



「いや…あの…ごめんね?…あ!でもね、今戻ろうと…」



思って…


そう言おうとしたけれど、斗真くんの怒っている原因がそれだけじゃないことに気づいて声がそこで途切れた



「おまえさ…前もあいつと話してたけど」


「え?」


「それってどうなの?」


「何が?」



斗真くんがやれやれといった感じでため息を付く






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