俺様彼氏の説明書



心に引っ掛かるのはあのこと



「私…斗真くんにまともに『好き』とか言われたことない…」


「え?」



そう…


それも一つの原因



今まで気にならなかった事実がいきなり現実のモノとしてのし掛かってきて



この間の斗真くんの呆れた顔がリフレインする



もしかしたら私のこと、もう嫌になってるかも



そう思うと半分、自分から避けるように過ごしていた



「だったら行くわよ!」


「ええ?!」



深雪ちゃんが私の手を引っ張って立つように促す



「そんなことで悩んでも時間の無駄!さっさと本人に聞く!」


「ええ!やだ!こわいもん!」


「そんなに落ち込むならフラれて落ち込め!」



深雪ちゃんが真剣な顔をして私を更にグイグイと引っ張る



私はその場に座ったまま踏ん張って立てることを拒否していると、深雪ちゃんの顔色がいきなり変わった





「……斗真!」



ドキンッ━━━━……‥





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