俺様彼氏の説明書



前を向くと斗真くんが階段を登ってくるのが見えた



げ!


なぜここに!?



その心の叫びが聞こえたように斗真くんは答える



「三宅優からここだって聞いて」



ああ…優ちゃんには言ってきたんだった…



「福山、悪いけど変わって」



深雪ちゃんはその言葉を聞くと、無言で頷いて私の背中をバンッと叩いて階段を降りていく



「痛い!」



私が叩かれた背中をさすっていると、斗真くんが目の前でかかんで私を覗き込んだ



「おまえのその、都合が悪くなると人をすぐ避けるクセ直せば?」



う…


何も言えね〜


いや、物真似じゃなくて…



「この間はイラついて言い過ぎたけど…」


「…うん」


「あれはおまえも悪いからね?」



私はコクリと頷いたけど本当は納得していない



だって斗真くんだって美桜ちゃんと学校行ったりしてるでしょ?





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