俺様彼氏の説明書
私は完全に暗闇の中に落ちていた
せっかく捕まえた斗真くんを怒らせて、脱走されてしまった
もう二度と捕まえることは出来ないかもしれない
でも間違ったことは言ってないと思う…
私の精一杯の気持ちが受け入れられなくて胸が痛んだ
「ふーん…そういうこと…」
暫く歩いてから深雪ちゃんがそんなことを突然呟いた
私は自分の足元を見ていた顔を上げて、深雪ちゃんの見ていた後方に顔を向けた
そしてまたすぐに下を向いて歩き出す
顔を上げるんじゃなかった…
見るんじゃなかった…
私の腫れぼったい泣き腫らした目に
斗真くんが美桜ちゃんと楽しそうに登校している姿がうつった