あんなやつ大嫌い
同じ学年のバレー部員たちは小鳥を特別扱いしたりはしない。

どちらかというと、璃里を特別扱いしている。

「なんなら小鳥が後輩に指示すれば?」

悠里がサラッと言うと、皆の顔が期待に輝いた。

「無理無理、絶対無理!」

小鳥がいくら言っても、仲間たちの耳には届かない。

「小鳥ちゃんには、無理。
後輩に、指示できないと思う。」

璃里がぽつりと呟くと、皆は納得顔で話をやめてしまった。

「なんで璃里の言葉には従うわけ!?」

「帰ろう、小鳥ちゃん。」

歩き出した璃里を追いかけながら、小鳥は不満そうに更衣室を出た。
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