あんなやつ大嫌い
「美魅、帰ろ。」

「小鳥ちゃん。
二人で迎えに来てくれたの?」

美魅が軽く首をかしげると、璃里も首をかしげた。

「美魅ー、早く持ってこい。」

遠くから声がして、美魅はタイムが記録されているノートを抱えて歩いていく。

その先には大将が偉そうに立っていた。

「「げっ!」」

かなり距離は離れていたが、二人の反応は同じだった。

「行こう。」

璃里は小鳥の手を握ると、美魅の後をついて歩き出した。

「璃里が迎えに来てくれた。」

「…そうか、気を付けて帰れ。」

美魅は大将にノートを渡しながら言った。

「ヒロくんも一緒に帰ろう。」

「は?」

「いつも一緒に帰るでしょ?」

美魅は不思議そうに首をかしげた。
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