あんなやつ大嫌い
小鳥は、まず裏庭の木に向かった。

大将から告白された場所だったからここに居るかもしれないと思ったが、そこに大将は居なかった。

小鳥は次に体育館に向かった。

体育館には片付けをしている生徒しか居なかった。

小鳥は次に教室に向かったが、教室には誰も居なかった。

「どこに居るのよ…」

小鳥は校庭に居るかもしれない大将を上から探そうと思い屋上に向かった。

屋上の扉を開けると、まったくの予想外で大将がそこにいた。

「…ヒロ…」

「…サボってるのがバレちゃったな。」

大将は困ったように苦笑いを浮かべた。

小鳥は突然会えたことに戸惑い、思わず一歩下がった。

大将は苦笑いを浮かべたまま立ち上がり、小鳥の横を通りすぎて扉に手をかけた。

「待って！」

小鳥が振り返って叫ぶと、大将も立ち止まり振り返って二人静かに見つめあった。
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表紙・目次

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