あんなやつ大嫌い
「実は姉宮さんと、斎藤くん、それから瀬川姉妹は、生まれたときからの幼なじみなんです。」

駿の言葉に教室がざわついた。

「でもちょっとした行き違いがあってね…
それ以来喧嘩してるんですよ。」

「じゃあ元々は仲良しだったって事ですか…?」

小鳥派の子が言うと、駿はこくりと頷いた。

「別に仲良しって訳じゃないから!!」

小鳥が言ってもクラスメイトには聞こえてないようで、ざわざわと騒がしい。

「じゃあ仲直りする可能性があるって事ですか?」

大将派の生徒が言うと、駿は優しく微笑みながら頷いた。

「そんな可能性ねーよ!!」

大将の怒りの声も、クラスメイトには届かなかった。

「先生、学級委員として一言いいですか?」

一人の男子が立ち上がり、教室内を見渡した。

「高校生活最後の一年だぞ?
俺は全員仲良しが一番だと思う。」

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