あんなやつ大嫌い
二人の言い合いは徐々にエスカレートしていき、クラスメイト達はハラハラと見守るしかなかった。

「美魅ちゃん、どうしよう…」

「私は璃里。
左わけだから璃里。」

「あっ、ごめん。」

「美魅ちゃん、何とかして。」

「私は璃里。
右わけだから璃里。」

「えっ!?」

美魅と璃里の周りは別の意味で混乱していた。

ふと気が付くと、美魅と璃里は机の下で本を読んでいた。

「美魅ちゃん!」「璃里ちゃん!」

周りの怒ったような声に、美魅と璃里はようやく顔をあげた。

「「はぁ…」」

面倒くさそうなため息をつきながら、美魅と璃里は立ち上がった。
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