あんなやつ大嫌い
「なんで俺様があいつと同じクラスなんだよ!」

人だかりに埋まっていて見えないが、叫んでいる人の顔は見なくても分かる。

「「何か言ってるよ?」」

無表示な声が、耳を塞いだままの生徒を追い詰めていく。

「何も聞こえないから。」

「「聞こえてるから。」」

失笑混じりの声が、さらに生徒を追い詰める。

「まあまぁ…」

「落ち着けよ…」

周りの生徒は動揺した声でなだめている。

「ふざけんなよ!
あんな巨人と一年も過ごせるかよ!?」
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