あんなやつ大嫌い
「だって、無理だろうから。」

「無理だろうから、たぶん。」

美魅と璃里が言うと、クラスメイトは納得出来ない顔で黙った。

「二人を仲直りさせるのは、至難の技…」

「私達じゃ叶わないくらい、至難の技…」

クラスメイトは不思議そうに首をかしげた。

「仲直りさせられるのは、あの人だけだと思う。」

「あの人だけだと思う、仲直りさせられるのは。」

「「あの人?」」

皆の不思議そうな顔に、美魅と璃里はコクリと頷いた。

「小山先生?」

「駿くんには、無理。」

「無理、駿くんには。」

困ったような表情で、全員がため息をついた。

「じゃあ誰なの?」

問い詰めるように、全員が美魅と璃里を見つめた。
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