あんなやつ大嫌い
「私達はこれでも、小鳥ちゃんとヒロくんが好き…」

「小鳥ちゃんとヒロくんの事、こう見えても好き…」

「だから、本人が言わない限り言わない。」

「だから、本人が言わない限り言えない。」

「「だから黙って待つしかない。」」

美魅と璃里が珍しく真剣に言うので、皆神妙な表情で黙った。

すると、廊下から騒がしい言い合いが聞こえてきて、皆はハッとして美魅と璃里から離れた。

「ヒロが早く掃除しないからでしょ!?」

「お前が後輩に囲まれて掃除サボるからだろうが!」

「ちょっと、私は自分のところは終わらせてたわよ!?
だいたい、お前お前って何なのよ!」

「お前はお前だろ!?
譲歩してやってんだろ!?
巨人よりましだろうが!」

「はぁ!?
巨人もお前も気に入らないわよ!」

「うるせぇなぁ!!」

ガラッと勢いよく扉が開き、不機嫌そうな小鳥と大将が教室にズカズカと入ってきた。
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