あんなやつ大嫌い
「…なんか納得いかないのよね…」

「「何が?」」

「何で一週間勉強しただけて平均点が取れるわけ?」

「「…天才だから?」」

「…もういい。
ちゃっちゃと写して。」

小鳥はため息をつきながら窓の外を眺めた。

試験が終わると、志望校決めの三者面談が行われる。

駿相手だから対して不安はないが、志望校の話を身内にするようで照れくさい。

「はぁー…
やだなぁ…」

小鳥の呟きは図書室にむなしく響いて散っていった。

しばらくして美魅と璃里が写し終わり、三人は駿の元へ向かった。

今日は小鳩が夕飯に招待してくれたから、駿に早く帰るように伝えなくてはいけなかった。
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