あんなやつ大嫌い
三人が学校に着くと、すでに対戦校のバスが停まっていた。

「やっばー…
体育館の前に自転車置いちゃおう!」

璃里を降ろした小鳥と美魅は自転車を隅に駐め、慌てて体育館に飛び込んだ。

「ごめん、遅刻した…」

「「おはようございます!」」

小鳥が言うか言わないかのタイミングで、対戦校の生徒達が揃って頭を下げた。

「…お、おはようございます…」

小鳥がつられて頭を下げると、対戦校の生徒達もさらに深く頭を下げた。

横一列に並んで小鳥達の到着を待っていたようだ。

「「姉様、おはようございます♪」」

コートでは、バレー部の後輩たちが練習試合の準備をしていた。

「おはよう…」

小鳥は後輩に声をかけると逃げるように悠里に駆け寄った。

「あれは何事!?」

小鳥は対戦校を警戒しながら小声で言った。
< 94 / 203 >

この作品をシェア

pagetop