あんなやつ大嫌い
「あぁ…
三鐘と試合できるのが嬉しいみたい。」

悠里は苦笑いを浮かべた。

「…何で?」

「「それはこれの影響。」」

いつの間にか小鳥の隣に立っていた美魅と璃里が、ニヤリと笑いながら鞄から一冊の雑誌を取り出した。

「「ここ見て。」」

『バレー部の美人エース
三鐘学園(みかねがくえん)
三年 姉宮小鳥』

突然出された大きな見出しと自分の写真に、小鳥は絶句している。

「これあの時の?
発売されてたんだねぇ。」

「「そう。」」

訳知り顔で頷く悠里に、美魅と璃里はニヤリと笑った。

「…あの時!?」

ようやく我を取り戻した小鳥は、美魅と璃里から雑誌を奪い取った。

「この前アルバム用の写真撮るってカメラマン来たじゃん?
今の時期に変だなぁ…って不思議だったんだよね。
璃里と美魅は、二人してなんこそこそしてたし?」

悠里はそういうと面白そうに雑誌を見つめた。
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