Love Prince―18歳の初恋―【完】
「はい、亜果利。ミツウ…三浦先生もどうぞ!」



「間違えたな?」



「全然…!」



今のは、噛んだだけ。

…そう、噛んだだけ!

ニヘラと笑い、三浦先生から目を逸らして、大好きなパイナップルの飴を頬張る。



「んー、おいひぃ(笑)」



校長先生の話も聞かず、美味しさにニヤけてると、「何をしてるの!」と、女の人の声が。



「何だ。ナナエ先生か」



「「――“ナナコ”先生だ(よ)!」」



亜果利と三浦先生のWツッコミに驚きつつも、私はプイッとそっぽを向いた。



「何か口に入れたわよね?」



…もうっ!

この人、イライラします!
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