Love Prince―18歳の初恋―【完】
龍介さんは、「まんざらでもなさそうだな」と、私たちを見た後、パパを見た。



「あの2人、マジで教師と生徒なわけ?」



「今はね。この先の事はわからないから。でも、陵介と、癒杏ちゃんのお姉さんである、杏奈ちゃんが結婚も視野に入れて付き合ってるから、何をしても、身内になるわね」



「あー、この子もお嬢様なんだ」



龍介さんは、私の全身を、舐めるように見て来る。

ママは「変な目で見るんじゃないわよ」と、龍介さんが床に落とした、紙コップの滴を拭った。



「兄貴も陵介も、玉の輿か」



「そんな言い方、止めなさい!」



私はママの怒鳴り声に驚き、体をビクッと震わせた。
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