Love Prince―18歳の初恋―【完】
目を開くと、まだ高速を走行中。
傾いてた体を起こすと、もう矢田先生は起きて居た。
…手…。
繋がったままの手。
先生に、包み返されて居た。
先生と目が合うも、手はほどかれずに、視線だけが離された。
「先生、大胆…(笑)」
そう耳打ちをすると、手は離された。
「あう…」
唇を尖らせ、手持ち無沙汰になった為、ポーチの紐を握り、前を見た。
お姉ちゃんも陵介君も、喧嘩してたわりに、寄り添って寝てる。
お姉ちゃんは、陵介君の事、本当に本当に大好きで、告白された日は、有頂天だった。