Love Prince―18歳の初恋―【完】
見つめ合ってると、雨が降り出した事に気付き、古い木製の屋根があるバス停の下に移動した。

隣同士に立ち、空を見るも晴れ。



「また、きつねの嫁入りだね」



先生は、覚えてるかな。

私が顔に怪我した日、きつねの嫁入りだった事を。



「先生と知り合ってから、いつも助けて貰ってる」



「そうでもないな」



「ううん…そうでもあるの!」



先生の手は、腕の中は。

安らぎや安心を与えてくれる。

助けられてるだけじゃなく、支えられても居る。

体が勝手に動き、先生の腕を掴んだ。



「初めて会ったあの日から…、本当に――…」



…大好きなの…。
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