Love Prince―18歳の初恋―【完】
雨音を聴きながら、ゆっくりと目を閉じた。

私の唇に触れたのは、間違いなく、先生の唇。

固いと思ってたのに、本当は柔らかくて、温かい。



「わかってるから言うな。
癒杏にはもう負けた…(笑)」



笑顔の先生に抱き締められたのは、初めて。

片想いも幸せだったけど、両想いの2人でするハグは、絶頂。

叫びたい位。

みんなが来るかも知れないのに、私は先生にくっつき続ける。



「卒業まで、悩ませたり泣かせたりするかも知れない。
――でも。俺を信じてくれ」



先生は、らしくないほど慎重に言った。
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