Love Prince―18歳の初恋―【完】



―――私、やっぱり神様は居ると思いました!

黒板に書かれた“矢田龍哉”の文字。

私たちを見渡す、矢田先生。

…素敵!

眩しくて仕方ない。



「…あ、貞包」



名前まで覚えてくれて嬉しい。

私、死にそうな位、胸がドクンドクンと…。



「目がヤバいぞ」



…貴方の所為です。

貴方は私を殺しかける犯罪者。

逮捕されないかわりに、私を捕まえて。



「癒杏…口に出てる」



「嘘――ッ!!;;」



岳に言われて、目を見開いて矢田先生を見上げれば、冷ややかな、どこか敬遠する眼差し。

クラスメイトは大爆笑。
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