Love Prince―18歳の初恋―【完】
―――展望台に着き、私は車から降りた。

ロックをし、隣に来た先生に財布と携帯を返して、芝生の上を駆け回る。



「癒杏、転ばないでよー?」



お姉ちゃんが追い掛けて来る。



「大丈夫だよ!――わぁっ!!」



「癒杏っ!!」



言われたばかりなのに、私は何かに躓いた。

「大丈夫ですか?」と言う声が下からし、視線を下に向ける。



「「あ……」」



すると相手の顔を見て、固まった。

…何で?

何で、ここで会うの?



「すいません、妹…が」



駆け付けて来たお姉ちゃんも固まる。

相手は、お姉ちゃんの元カレ。
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