Love Prince―18歳の初恋―【完】
「杏奈も…マジか」



宮地淳ーミヤジアツシー君。

彼の名前。

お姉ちゃんの高校時代の彼氏で、一つ先輩。

別れた理由は、淳君が私を好きになったかららしい。

ストーカーされたり、部屋に勝手に侵入してたり、最低なイメージしかない。



「ごめんなさいっ」



自分が転んでおいて何だけど、思い出し怒りでムッとしながら立ち上がり、お姉ちゃんの隣に移動すると、お姉ちゃんは私を背中に隠す。



「癒杏がご迷惑をお掛けしました。それじゃ」



「え?久しぶりの再会なのにそれだけ?」



会えなくしたのは、自分の所為だと自覚はないのだろうか。
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